人事/経営

2023.06.19

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【採用戦略】優秀なフリーターを正社員として採用する方法

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少子高齢による労働力人口の減少により、日本では人手不足が深刻化しています。新卒採用だけで人材を確保できない状況の中、フリーターを正社員での採用をする企業も増えています。

しかし、フリーターの採用には、定着やスキルの面で不安を感じる企業も少なくありません。本記事では、フリーターを正社員として採用する際の方法やポイントについて紹介します。

フリーターを正社員として採用する企業が増えている

新卒採用・中途採用ともに売り手市場が続いていて、多くの企業が人材の確保に苦労しています。そこで最近では、フリーターを含めて未経験の若手人材を正社員として採用する企業が増えています。

そもそもフリーターとは

内閣府の「平成15年版国民生活白書〜デフレと生活−若年フリーターの現在(いま)〜」ではフリーターを次のように定義しています。

15~34歳の若年(ただし学生と主婦を除く)のうちパートやアルバイト(派遣も含む)で働いている人および働く意思がある無職の人

厚生労働省の「若年者雇用対策の現状等について」を見ると、フリーターの数は2003(平成15)年に217万人とピークを迎え、その後は減少していますが2018(平成30)年には、フリーターの数は143万人です。

労働政策研究・研修機構がまとめた「大都市の若者の就業行動と意識の変容-第5回 若者のワークスタイル調査から-」でフリーターになった理由を見ると、次のような理由が多くなっています。

●男性
・つきたい仕事のための勉強や準備、修行期間として(17.2%)
・学費稼ぎなど、生活のために一時的に働く必要があったから(16.6%)
・自分に合った仕事を見つけるため(15.5%)
・なんとなく(14.4%)

●女性
・つきたい仕事のための勉強や準備、修行期間として(16.2%)
・自由な働き方をしたかったから(13.5%)
・学費稼ぎなど、生活のために一時的に働く必要があったから(10.8%)
・家庭の事情で(9.0%)

参考:内閣府「平成15年版国民生活白書〜デフレと生活−若年フリーターの現在(いま)〜」

参考:厚生労働省「若年者雇用対策の現状等について」

参考:労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容-第5回 若者のワークスタイル調査から-」

フリーターから正社員になれた人の割合

既出の「大都市の若者の就業行動と意識の変容-第5回 若者のワークスタイル調査から-」によると、フリーターの人が正社員になろうとした割合は男性が74.4%、女性が63.8%、男女計が68.1%で、およそ7割のフリーターが正社員になろうとしています。

正社員になろうとした人のうち、正社員になれたのは男性が72.0%、女性が62.3%、男女計が66.6%です。このようにフリーターを正社員として採用する企業は、かなり多いと言えます。

企業がフリーターを正社員として採用する理由

企業がフリーターを正社員として採用する理由で一番大きいのは、人手不足の深刻化と採用難です。日本は急速に少子高齢化が進行していて、生産年齢人口(15〜64歳)が減少しています。そのため、新卒採用市場は売り手市場となり、優秀な学生を採用するのが難しくなっています。

新卒で予定数を採用できなかった企業は、中途採用で若手人材の確保をする傾向が高くなっています。

フリーター採用のコツと見極めポイント

フリーターを正社員として採用する企業が増えていますが、一方で入社後の定着やスキル・知識の面で不安に感じている人事担当者の方もいるのではないでしょうか。

フリーター経験から得たものを説明できるか

フリーターを正社員として採用する場合、応募者がこれまでどのような意識を持って仕事に取り組んできたのかを確認することが重要です。

実際に、フリーターを正社員として採用している企業は次のような点をチェックしてプラスに評価しています。

・フリーター経験であっても、その経験から何を得てどのように活かしていくかが明確に説明できている
・フリーター経験であっても、募集する職種と関連がある
・フリーター経験であっても、1つの企業に継続して勤務している期間が一定期間ある

参考:労働政策研究・研修機構「中小企業における採用と定着」

フリーターを正社員として採用する際の不安

フリーター経験をプラスに評価する企業がある一方で、マイナスに評価する企業もあります。その主な理由は次の5つです。

・根気がなくいつ辞めるかわからない
・年齢相応の技能や知識がない
・職業に対する意識などの教育が必要
・責任感がない
・組織になじみにくい

言い換えると、これらの理由に当てはまらないフリーター人材は、正社員として採用しても不安が少ないといえます。

フリーターを正社員として採用するポイントは、応募書類と面接試験で「どのような意識を持って仕事に取り組んできたか」や「フリーター経験で何を身につけたか」「自社が求める人物像とマッチしているか」を確認することです。

参考:労働政策研究・研修機構「企業における若年層の募集・採用等に関する実態調査」

優秀なフリーターを採用する方法

フリーターの中から優秀な人材を正社員として採用するには、次の点を意識して募集や選考を行いましょう。

志望動機やキャリアビジョンが明確か

先にご紹介した通り、フリーターになった理由で一番多かったのは男性女性ともに「つきたい仕事のための勉強や準備、修行期間として」でした。

自社の募集する職種や業務内容が、応募者のつきたい仕事と一致する時は問題ありません。しかし、違っている場合には「志望動機」や「キャリアビジョン」を明確に持っているかを確認しましょう。

フリーターの中には、「雇用が安定しているから」や「収入が高いから」といった待遇面だけで正社員の求人に応募する人もいます。その場合、採用しても他に良い条件の求人があれば、すぐに転職してしまう可能性があります。

「志望動機」や「キャリアビジョン」が明確であれば、すぐに辞めてしまうのではないかという不安は少なくなるでしょう。

スキルとポテンシャルが高いか

正社員は、責任がある仕事を任されて経験を積むにつれ、仕事の幅や責任の範囲が広くなります。一方でアルバイトやパートは、任される業務が限られていることが多い傾向にあります。

そのため正社員とフリーターでは、同じ年代でもスキルや知識に大きな差が生まれます。しかし、フリーターであっても、募集する職種と関連がある仕事をしていた人は、必要なスキルや知識を身につけている可能性があります。

一般的に履歴書の職歴欄には、アルバイトやパートの経験は記載しないとされています。フリーターの方の選考をする時には、過去のアルバイトやパートで任させていた仕事の内容や責任の範囲などについて、しっかりと確認するようにしましょう。

一方で、スキルや知識が不足している人材でも、ポテンシャルが高ければ入社後に活躍できる可能性があります。どのような能力を持った人材を、自社では求めているのか要件を明確にして選考をしましょう。

自社の社風に合っているか

スキルや知識、ポテンシャルが高い人材でも、自社の社風や価値観にマッチしていなければ、入社後にミスマッチを生じる可能性があります。

ミスマッチが原因で職場に馴染むことができなければ、結果的に早期離職につながる可能性があります。選考の際には、スキルやポテンシャルだけではく、自社の社風や価値観に合っているかも確認しましょう。

また、フリーターになった理由で女性の回答には、「自由な働き方をしたかったから」も多くありました。時短勤務やフレックスタイム、在宅ワークなどの制度を自社で導入しているのであれば、アピールすることでライフワークバランスを重視している人の応募につながる可能性があります。

まとめ

優秀な人材を採用するための第一歩は、応募者(母集団)の確保です。応募者が少なければ、優秀な人材と出会えるチャンスは少ないでしょう。応募者を効率的に集めるには、どのような募集方法を選ぶかが重要です。

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