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2023.04.14

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子育て中の働き方【正社員vsパート】メリット・デメリット比較

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子育て中の主婦の方にとって身近な働き方である「パートタイム」ですが、正社員とは何が違うのでしょうか。本記事では正社員とパート、それぞれの働き方のメリットとデメリットを詳しく紹介します。

正社員とパートの違い

事業主と従業員の間で交わされる雇用契約の採用種別を雇用形態といいます。この雇用形態には、正社員や契約社員、派遣労働者、パート(パートタイム労働者)などさまざま種類があります。この章では、正社員とパート社員は、どのような点が違うのかについて見てみましょう。

正社員とは

厚生労働省の統計調査の用語の説明によると「正社員」は、「常用労働者のうち、雇用期間の定めのない者であって、企業又は事業所で定められている1週間の所定労働時間で働いている、企業又は事業所で正社員・正職員として処遇されている者をいう」とです。定義されています。

パート(パートタイム労働者)とは

一方でパートタイム労働者とは、1週間の所定労働時間が、同じ事業所で雇用されている正社員と比べると短い労働者のことをいいます。パートタイマーやアルバイトなど呼び方が違っていても、この条件を満たしていればパートタイム労働法上はパートタイム労働者です。

正社員とパートが違う点

正社員とパートには、雇用期間や給与、福利厚生などの待遇にさまざまな違いがあります。

■ 契約期間
正社員は、雇用期間を定めずに、事業主と労働契約を結んだ無期雇用の労働者です。労働者からの申し出が無ければ定年まで雇用されます。

一方で、パートには有期雇用と無期雇用のケースがあり、厚生労働省が公表した「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」によると、27.1%が有期雇用のパートタイマーでした。

有期雇用の契約期間は、仕事によって異なり、数日から半年や1年などさまざまです。原則、法律では1回の契約が3年を上限としています。

■ 労働時間
最近では、フルタイムの正社員と比べて労働時間の短い短時間正社員制度を導入する企業もありますが、一般的に正社員はフルタイムで仕事をします。

フルタイムの規定は企業によって異なりますが、労働基準法の上限は「原則として1日8時間、1週間に40時間を超えてはいけない」と定められています。1週間の所定労働時間が正社員と比べて短い労働者を、一般的にはパートタイムと呼んでいます。

■ 給与
正社員の給与形態は月給制や年俸制のため、年末年始休暇やお盆休みなど休日が多い月でも、他の月と同じ額の給与が支払われます。一方で、パートは時給制のため働いた時間分だけ支給され、シフトによって変動があります。また、賞与や各種手当も正社員の方が多いのが一般的です。

■ 社会保険や雇用保険
正社員の場合には、会社の社会保険や雇用保険に全員が加入します。一方で、パートの場合には収入や勤務時間、会社の規模などによって加入条件が異なります。

参考:厚生労働省 各種雇用統計 用語の説明
参考:厚生労働省「さまざま雇用形態」
参考:厚生労働省「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況」

正社員で働くメリット・デメリット

メリットが多いと思われがちな正社員での働き方ですが、人によってはデメリットと感じる点もあります。主なメリットとデメリットについて考えてみましょう

正社員で働くメリット

■ 長期的に安定して働ける
正社員は雇用期間の定めのない無期雇用が前提のため、本人が退職を申し出ない限り定年まで、長期間安定して収入を得ることができます。令和3年に改正された「高年齢者雇用安定法」では、65歳までの雇用確保義務に加えて、70歳までの就業確保の努力義務が定められました。

参考:厚生労働省「改正高年齢者雇用安定法が令和3年4月から施行されました」

■ 任させる仕事の範囲が広い
正社員は長期的に働くことを期待されているため、任される仕事の範囲や内容が広く、パート社員と比べると責任が重くなります。そのかわり成果を上げれば昇格や昇給が期待できます。

■ 賞与や退職金などが充実している
企業によって条件は異なりますが、一般的には正社員はパート社員と比べると、賞与や退職金が充実しています。2021年4月に施行された「パートタイム・有期雇用労働法」により、同一労働同一賃金のガイドラインが示されていますが、仕事の幅が広く責任が重い正社員は、給与や賞与が多いのが普通です。

また、退職金は功労報償の意味合いで支給されるケースがあり、正社員には支給されますがパートには支給されないといった企業も少なくありません。

正社員で働くデメリット

■ 転勤や異動の可能性がある
正社員は、勤務地や職務内容を限定せずに雇用されるのが一般的です。そのため、会社から転勤や異動を命じられたら、介護や育児などの特別な事情がない限りは拒否できません。

最近は、「多様な正社員」として勤務地や職務を限定して働く正社員を採用する企業もあります。転勤や異動がどうしても嫌な場合には、勤務地限定正社員や職務限定正社員に転職するしかありません。

参考:厚生労働省「勤務地などを限定した「多様な正社員」の円滑な導入・運用に向けて」

■ 責任が重い
任させる仕事の範囲が広いのは正社員のメリットと言えますが、その分責任は重くなります。多くの成果が求められることで、精神的にプレッシャーを感じることもあるでしょう。

また、部下を持つと自分の仕事だけでなくマネジメントの仕事も加わり、部下の仕事についても責任を負わなければなりません。

■ 仕事とプライベートの両立が難しい
政府が進める働き方改革で、仕事とプライベートの両立させるワークライフバランスの実現の取り組みが進められています。現在はオフィス以外でもどこでも仕事ができるようになり、時間問わず連絡がつきやすく、オンとオフの境界線が曖昧な方が増えてきました。
フルタイムで働く正社員は仕事で拘束される時間が長く、残業がある場合にはさらに勤務時間が長くなります。

また、先ほど述べたように仕事の責任が重くなるため、プライベートを優先するのが難しいと言えます。

パートで働くメリット・デメリット

パートで働く場合にもメリットとデメリットの両方があります。

パートで働くメリット

■ 希望する曜日や時間に働ける
パートで働く場合には、一般的にシフト制であることが多く、自分の希望を元に出勤する曜日や時間が決められます。そのためフルタイム勤務の正社員より、柔軟に自分のライフスタイルに合わせて働けるというのがメリットです。

家事や育児、介護と両立したい主婦や、学業と両立させたい学生などにとっては働きやすい雇用形態と言えるでしょう。

■ 求人数が多く採用されやすい
パート社員の求人には、未経験でも応募できる補助的な仕事もあり、正社員の選考と比べると比較的採用されるハードルは低い傾向にあります。また求人数も多いため、採用されやすいでしょう。

■ 配偶者の扶養に入れる
勤務時間の短いパートは正社員より収入は低くなりますが、一定以下の所得であれば配偶者の扶養に入れるというメリットがあります。配偶者の扶養に入ると、社会保険料の自己負担がなくなる他、所得税や住民税が一部免除されます。

パートで働くデメリット

■ 収入が安定しない
パートは基本的に時給制のため、収入が安定しません。自分の希望に合わせて働ける一方で、勤務時間が短ければその分収入は減ります。また、正社員と比べると仕事の範囲が狭かったり責任が軽いため、正社員と時給換算で計算すると給与が低かったり、賞与が少ない傾向にあります。

■ 責任のある仕事を任されることが少ない
パートは、補助的な仕事を担当するケースが多く、責任のある仕事は担当できないことが多いでしょう。そのため、転職の際には実績やスキルが評価されず不利になることがあります。

■ 社会的信用が低い
雇用期間の定めがなく、パートと比べると収入が多い正社員と比べると、社会的信用が低い点もデメリットです。収入が安定していないため、ローンやクレジットの審査が通りにくいことがあります。

まとめ

政府が進める「働き方改革」によって、育児や介護などプライベートと仕事の両立ができる多様な働き方の導入が企業には求められています。今回は正社員とパートタイムの働き方それぞれのメリットとデメリットを紹介しました。

子育て中の主婦の方がフルタイムで働くことは育児、家事との両立で難しいことも多いですが、メリットとデメリットを比較して自分に合った働き方を選びましょう。

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