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2022.03.09

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【転職タイミング】コロナ禍の転職は控えたほうが良い?

BaseUpp

新型コロナウイルス感染症の流行拡大は、転職市場にも影響を与えています。このコロナ禍の状況で転職すべきか、今は転職を控えて我慢しようか迷っている方もいるのではないでしょうか。しかし、コロナ禍がいつ落ち着くのか、転職市場が今後どのように変わっていくのかの予測は難しい状況です。今回は、転職のタイミングについて説明します。

1. コロナ禍は転職のタイミングではないって本当?

リーマンショック後の2008年以降、有効求人倍率は長期的に上昇を続けていました。しかし、2020年に入ると新型コロナウイルス感染症の流行拡大で、日本経済の先行きは見通せなくなり、企業の採用意欲は減少し、有効求人倍率は低下に転じました。

このような状況の中、転職すべきかどうか迷っているという方も多いのではないでしょうか。結論から先に述べますと、コロナ禍でも必要と感じたら転職活動を行うべきです。その理由は次の通りです。

コロナ禍でも好調な業界は採用意欲が高い

新型コロナの流行拡大は、経済に大きな影響を与えていますが、このコロナ禍の状況でも業績が好調な業界はあります。

例えば、「医療業界」は新型コロナの流行に関連してワクチンやヘルスケア事業を中心に、今後も業績が伸びると予想されています。また、感染予防のための自粛が呼びかけられたことから、家の中で快適に過ごすための消費、ネット通販やフードデリバリー、オンラインゲームといった、いわゆる「巣ごもり需要」が好調で、関連する業界の業績は好調です。

コロナ禍前から人手不足が続いている業界

新型コロナウイルス感染症の流行に関係なく、採用に積極的な業界もあります。

■ 介護業界
高齢化が進む日本では、必要な介護人材の増加や少子化による労働人口の減少のため、深刻な人手不足となっています。新型コロナの流行によって、感染予防の対応もしなければならないため、ますます人材が必要です。

■ IT業界
コロナ禍で、オンラインでのミーティングやリモートワークを導入する企業が急激に増えました。その結果、インターネットに関連する機器やシステム、サービスの需要が伸びています。また、人材不足に対応するため、これまで人が行っていた業務をIT化する動きも加速しています。経済産業省の試算では、将来的にIT人材は40~80万人不足すると予想されています。

■ 物通業界
労働運動や学生運動、消費者運動などの社会運動に参加したことがあるかなどの質問もNGです。

近年、EC市場の拡大に伴って、宅配便の取り扱い件数が増加しています。さらに、新型コロナの流行で外出を控え、これまで店舗で購入していた商品も、ネット通販で買うようになった人も増えています。そのため物流業界は配送の需要に人手が追いついていない状況が続いています。

2.転職に適しているタイミングは?

中途採用は1年を通じて求人がありますが、転職に適しているタイミングとおすすめできないタイミングとがあります。転職に適しているタイミングを紹介します。

転職に適している年齢

総務省が発表した「労働力調査(令和3年平均)」によると、転職者の数が最も多い年齢は25歳から34歳で、35歳以上は年齢が上がるに伴って転職者数は少なくなっています。

即戦力としての活躍が期待される中途採用ですが、若ければポテンシャルを期待されるケースもあるため、未経験でもOKの求人も多くあります。したがって、転職を考えるならあまり遅くなるより早いタイミングがおすすめです。

しかし、35歳以上の転職者数の減少は非常になだらかで、経験豊富な人材を求める企業も少なくないことから、40代、50代でも転職のチャンスはあります。

転職に適している時期

1年の中で、転職に適している時期は、求人件数が増える2〜3月と7〜8月です。この時期は、企業の決算期が変わる直前で、仕事に区切りをつけてから辞めようと考える人が多いからです。また、ボーナスをもらった後の月も、求人が多い傾向にあります。多くの企業では6月と12月にボーナスが出るので、その翌月の7月と1月を目安にして転職活動を始めましょう。

入社後、数年以内に転職する「第二新卒」と言われる年齢の人は、4月に入社するように転職活動を進めるのがおすすめです。4月は新卒社員が入社する時期で、自分の年齢と近い社員が多いため、転職でも同期のような仲間ができるからです。企業としても、入社後の研修や教育を新卒社員と一緒にできるため、4月入社が歓迎されます。

3.転職をおすすめできないタイミング

転職をおすすめできないタイミングには、次のようなものがあります。

入社して1年以内の転職

入社して1年以内の転職は、企業からの印象が良くないためおすすめできません。前職の在籍期間が短いと、応募先企業の採用担当者は「採用しても、またすぐ辞めてしまうのでは?」「忍耐力が足りない人物なのでは?」と不安に感じてしまいます。

また、中途採用では即戦力となる人材を求める企業が多いため、1年以内では経験やスキル、知識が身についていないと判断され、応募しても不採用となるかもしれません。1年以内に転職する場合には、企業にネガティブな印象を与えないように、明確で前向きな転職理由を考えることが必要です。

忙しい時期の転職

職場が忙しい時期に退職すると、あなたの分の業務を他の人が行わなければならなくなり負担が大きくなります。辞める会社のことなので、関係ないと考える方もいるかもしれませんが、現在働いている会社と応募先の企業が、取引先など関係がある可能性もあります。

忙しい時期に転職することで、自分勝手な人や周囲のことを考えない人など、悪い印象を与えてしまい、それが応募先企業に伝わってしまうということも無いとは言えません。

転職先が決まっていないタイミングでの退職

転職先が決まる前に、退職するのはおすすめできません。退職してから転職活動を始める場合には、時間的な余裕はありますが、収入が途絶えてしまうため経済的に不安となります。

また、すぐに転職先が決まらない場合には、職歴に空白の期間ができてしまいます。履歴書の職歴に空白の期間があると、その間に何をしていたのか面接で必ず質問されます。 空白期間を作らないためにも、在職のまま転職活動を進めましょう。

4.今、転職するべきか悩んだ時に考えるポイント

今、転職すべきかどうか悩んでなかなか踏み出せないという方もいるのでしょうか。そんな時には、自分の考えを整理することが大切です。

転職したい理由は何か

今の職場や待遇に不満がある。今の会社ではやりたい仕事ができないなど、転職をする理由は人それぞれだと思います。転職すべきか悩んだ時には、「なぜ転職したいのか」や「なぜ今のタイミングでの転職なのか」「転職することで実現できること」など、改めて振り返ってみましょう。

転職することで問題が解決できるか

転職の理由が、現在の職場への待遇や不満である場合、転職することで問題が解決できるのかを考えてみましょう。転職しても今の環境より満足できるようでなければ、転職する意味がありません。

また、現在の不満が一時的なもので将来改善される見込みがないのかや、自分が努力することで解決できないのかも考えてみましょう。

将来の理想像をイメージする

転職すべきか悩んだ時には、「どんなスキルを身につけたいのか」や「どんな人生を送りたいのか」など、キャリアビジョンを考えてみましょう。キャリアビジョンを持つと、現在の会社で働き続けるべきか、転職して新たな道を歩むべきか判断することができます。

キャリアビジョンを持たないまま、何となく転職したい、転職すれば今より待遇や職場環境が良くなると思っている人が、安易に転職すると「こんなはずではなかった」と後悔する可能性が高くなります。

自分の市場価値を把握する

転職では、自分の市場価値を知っておくことで理想と現実のギャップを避けることができます。今より給与や待遇が良い会社への転職を希望していても、自分の市場価値が転職市場の相場や、企業が求める水準に達していない場合には、理想に近い転職先を見つけることは難しいでしょう。

まずは、これまでの経験やスキル、知識の棚卸を行って、自分の市場価値を把握してみましょう。また、今の職場で伸ばせる能力やスキルがないかも考えてみましょう。

まとめ

新型コロナウイルス感染症の流行拡大によって、今後の転職市場の予測は非常に難しくなっています。しかし、コロナ禍であっても、採用に積極的な業界はあります。転職するかどうか悩んだら、まずはなぜ転職するのか転職の理由や、転職によって実現できることなど考えて、必要と感じたら転職活動を始めてみましょう。

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