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2022.01.24

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異業種・異職種からの転職を成功させるコツ

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職業を選択する際には、サービス業や製造業といった業種から考える場合と、営業職や事務職など職種から選択する場合があります。一般的にこれまでに身につけたスキルや知識を活かせる同業種への転職と比べて、異業種や異職種への転職は難しいと言われています。

しかし、「幅広い仕事を経験してみたい」や「視野を広げたい」などの理由で、未経験の業界や職種に転職する「キャリアチェンジ」を目指す方もたくさんいます。この記事では、異業種や異職種からの転職を成功させるコツを紹介します。

異業種への転職とは?未経験からの異業種転職3パターン

異業種や異職種への転職は、これまで経験してきた業種や職種とは全く異なる未経験の仕事にキャリアチェンジすることです。一般的に、企業は中途採用の人材には即戦力を期待するため、これまで積み重ねてきた経験や知識を重視し、採用選考を行います。
ただし、異業種や異業種であってもアピールできるものが全くないわけではありません。まずは、キャリアチェンジのパターンを理解しましょう。

異業種・同職種

異業種で同職種の転職は、例えば「食品メーカーの営業職」から「不動産業界の営業」へ転職するといったケースです。転職先の業種が異なっていても、同職種であれば必要とされるスキルが同じため、経験者として職種に関連した強みをアピールすることが可能です。
一般的に中途採用では、即戦力として活躍することが期待されるため、同職種の経験者は企業から歓迎されます。

異業種・異職種

異業種で異職種への転職は、例えば「機械製造業の事務職」から「IT企業のシステムエンジニア」へ転職するといった、これまで働いていた業種と職種と全く異なる仕事に転職することです。これまで身につけてきたスキルや知識を活かすことが難しいため、転職が難しいと言われています。
とはいえ、異業種・異職種であっても、共通して求められるスキルや知識もあることから、自分の持つどのようなスキルや知識を応募先で活かせるか、しっかりと企業研究することが大切です。

同業種・異職種

同職種で異職種への転職は、例えば「出版業界の事務職」から「出版業界のデザイナー」へ転職するケースです。業界が同じでも、職種で必要とされるスキルが異なるため、転職のハードルは高くなります。
また、同じ業界からの転職ということで、なぜ前職を退職したのか理由を質問されます。そのため、面接官が納得できる理由を考えておく必要があります。

異業種からの転職が多い職種は?

転職サイトを見ると、「未経験歓迎」と書いてある求人を見かけることがあります。新卒採用で人材を集めきれなかったり、新規事業の展開や急成長で人手が足りないなど、企業によって理由はさまざまですが、次に紹介する業界や職種は、異業種や異職種からの未経験者を採用することが多いようです。

ITエンジニア

経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」では、2030年に最大で約79万人の人材が不足すると試算されています。IT業界は、現在も市場拡大を続けていて、常に人材不足の状態です。
IT人材の中でも特に不足しているのは、ITエンジニアです。全くの未経験でも若い人材であれば吸収が早いので、入社後に教育や研修を行うことを前提に、未経験者であっても積極的に採用を行っています。またIT業界にはベンチャー企業や創業間もない会社が多く、若手社員しかいないため、40〜50歳代であっても豊富な経験を期待されて採用されるケースもあります。

介護職

介護業界も人材不足が深刻です。高齢化が進む日本では、今後も介護のニーズが無くなることはないでしょう。そのため、未経験で特定のスキルや経験が無くても、採用されるケースが多くあります。また、業界全体が中途採用が多く、未経験からの転職でも大きなハンデにはなりません。
介護職は、他の業界に比べて平均収入が少ないと言われていますが、転職後に介護福祉士などの資格を取得することで、収入アップやスキルアップの可能性があります。

営業職

営業職であれば異業種に転職し販売する商品やサービスが違ったとしても、これまで培ってきた営業スキルを応用することができるため、即戦力の経験者として評価されます。
また、営業職の経験者は、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力、問題解決能力などの対人スキルが高く、他の職種でも重宝される傾向にあります。

事務職

技術系のスキルは、専門性が高くいわゆるつぶしが効かないと言われることが多いですが、事務職のスキルは汎用性が高く、他の業種でも活かすことができます。
一般事務で必要な書類作成能力や管理能力、パソコンスキル、来客や電話・メールへの対応力、経理事務で必要な経理に関する知識や経験を持つ人材は、異業種の事務でもすぐに対応することができます。

異業種からの転職を成功させるコツ

異業種から転職を成功させるには、しっかりと準備を行うことが大切です。

転職の理由を整理する

転職の際には、面接試験で前職を退職した(する)理由を必ず質問されます。特に異業種へ転職する際には、採用のハードルが上がるのに、なぜこれまでとは異なる業界を希望するのか確認されるはずです。

面接試験で転職の理由を質問された時には、面接官に納得してもらえるような理由を考えておきましょう。その際には、転職理由が志望理由と結びついていることが大切です。前職の不満など、ネガティブと受け取られるような理由は、採用してもまた不満があれば辞めてしまう人物と思われる可能性があるため避けるようにしましょう。

異業種でも活かせる強みを整理する

中途採用で企業が重視するポイントには次の4つがあります。

・本来的な資質や潜在的な可能性を評価する「ポテンシャル」
・仕事に対する価値観や考え方を示す「スタンス」
・業界や職種を問わずに活かせる強み「ポータルスキル」
・専門領域の業務で発揮される「テクニカルスキル」

転職する業界や企業、応募者の年齢によって重視されるポイントは異なりますが、特に異業種の場合には、「ポータルスキル」をどのようにアピールするかが転職成功のカギになります。
業種が異なり未経験であっても、活かすことができるスキルや知識といった強みが必ずあるはずです。まずは、これまでの社会人経験や実績を振り返って「キャリアの棚卸し」を行いましょう。キャリアの棚卸しは、職務経歴書を書く際の土台となるものですが、今まで身につけてきたスキルや知識を振り返って整理することにも役立ちます。

応募先で求められる人物像から自己アピールを考える

自分のキャリアが整理できたら、次に応募先の業界研究や企業研究をして、求めている人材像や能力などを把握しましょう。そして自分のキャリアとの共通点を見つけましょう。その共通点が、異業種への転職であっても活かせる強みです。その強みを応募企業でどのように活かせるのか、自己アピールとしてまとめましょう。
応募した業種での経験やスキルが不足していても、入社後にきっと活躍してくれる人材であると、面接官に思ってもらえるように自己アピールすることが重要です。

入社後のキャリアプランを考える

異業種への転職に成功している人には、次のような共通点があります。
・転職理由や志望理由がつながっていて明確である。
・自分の強みを活かして企業にどんな貢献ができるか考えている。
・転職後のキャリアプランを持っている。

人材を採用するには、求人広告の掲載料や人材紹介会社への紹介料、採用担当者の人件費などのさまざまコストが必要です。採用した人材が、すぐに退職してしまえば、また採用活動をやり直さなければならないため、企業は入社後に定着してくれそうな人材を採用します。
上記の3つを面接試験で伝えられる応募者は、転職後のキャリアビジョンが描けているため、面接官からミスマッチによる早期退職のリスクが低いと判断されます。

異業種に転職するなら20代

異業種への転職は、年齢が上がるにつれ難しくなります。これは第二新卒など年齢が若ければ業種や職種に関する経験や知識が不足していてもポテンシャルに期待して採用する企業が多いからです。異業種や異職種にチャレンジしたいと考えている方は、できるだけ早く転職活動を始めましょう。

まとめ

この記事では、異業種・異職種からの転職を成功させるコツをご紹介しました。異業種や異職種への転職は、未経験であるためハードルが高いと言われます。しかし、未経験の業種や職種であっても、これまで培ってきたキャリアの中には、必ず応募先企業で活かせる強みがあるはずです。

異業種や異職種からの転職に限らず、中途採用で企業が重視するのは、志望理由と志望度の高さ、入社後にどのように企業に貢献できるかです。それらをまとめるために、業界研究や企業研究、キャリアの棚卸しなどの準備をしっかりと行うことが大切です。

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