SDGsに中小企業が取り組むべき理由とは?
最近、テレビや新聞などでよく目にする「SDGs」という言葉。大企業だけでなく中小企業でも取り組みが進んできました。
一方で、新しいことを始めるには、時間やコストも必要となるため、SDGsに取り組むことに躊躇している中小企業も多いのではないでしょうか。この記事では中小企業がSDGsに取り組むべき理由について解説します。
この記事の目次
SDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)は、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」のことです。2000年に採択された「MDGs(エムディージーズ/ミレニアム開発目標)」が2015年に達成期限を迎えたため、新たな国際目標として定められました。
SDGsは、2015年の国連サミットにおいて全会一致で採択。「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するため、2030年まで15年間の目標で、17のゴールと169のターゲット、232の指標から構成されています。
SDGsにおける17の目標
17の持続可能な開発目標(SDGs)は、誰でもわかりやすいように色分けされたアイコンで表されています。
それぞれの目標は次の通りです。
目標1.貧困をなくそう
あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる
目標2.飢餓をゼロに
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する
目標3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4.質の高い教育をみんなに
すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
目標5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う
目標6.安全な水とトイレを世界中に
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
目標8.働きがいも経済成長も
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう
強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10.人や国の不平等をなくそう
国内及び各国家間の不平等を是正する
目標11.住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
目標12.つくる責任、つかう責任
持続可能な消費生産形態を確保する
目標13.気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
目標14.海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15.陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
目標16.平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責 MDGs 任のある包摂的な制度を構築する
目標17.パートナーシップで目標を平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責 MDGs 任のある包摂的な制度を構築する
中小企業がSDGsに取組むメリット
SDGsに取り組むには、時間やコストが負担となるため、大企業に比べると中小企業の取り組みは遅れています。しかし、SDGsに取り組むことで中小企業も大きなメリットが得られます。
企業イメージの向上
SDGsに積極的に取り組んでいることが消費者や取引先に周知されると、企業イメージの向上が期待できます。企業イメージが向上することにより、企業に対する従業員のロイヤリティが向上して、仕事へのモチベーションアップにもつながります。また企業イメージは、就活生が企業を選ぶ基準になっているので、企業イメージが向上すると採用活動で有利になります。
業績アップとコスト削減
消費者は企業イメージの良い商品やサービスを優先して選ぶ傾向にあります。また、新規の取引先との商談でも企業イメージが良い方が、スムーズに商談が進みます。つまり結果的に企業イメージの向上は、業績UPにつながります。また、環境負荷を少なくする活動をすることで、コスト削減や生産性の向上が実現できます。
ビジネスチャンスが生まれる
SDGsへの取り組みをきっかけに、新規事業や新商品開発などのビジネスチャンスが生まれます。また、同じくSDGsに取り組んでいる他社と協力することで、自社だけでは実現できないようなイノベーション(技術革新)も可能となります。
まとめ
SDGsは2030年までの国際目標です。その達成に向けて、今後ますます中小企業へも積極的な取り組みが求められると予想されます。中小企業がSDGsに取り組むことには、説明した他にもさまざまなメリットがあります。
SDGsに取り組むのは大変だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、SDGsの目標は1つではありません。まずは自社で取り組めることから始めてみましょう。