人事/経営

2021.07.26

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早期離職を防ぐ求人作成のポイント

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早期離職とは、一般的に入社してから3年以内に会社を退職することをいいます。新規採用・中途採用ともに、入社後3年以内に辞めてしまう人の割合は3割を超えていて、人材難の企業にとって大きな問題となっています。今回は早期離職の原因を確認したうえで、早期離職を防ぐための求人作成のポイントについて解説します。

離職率の平均は?

採用コストをかけて人材を採用しても、数年で離職してしまうケースは少なくありません。せっかく採用した人材が早期離職してしまうと、それまでかけたコストや手間が無駄になるばかりか、現場の士気に影響する可能性もあります。
さらに、離職者が続けば会社に対する不安感がまして、連鎖的に離職者が出ることもあります。そのため企業においても、離職率を抑えて社員の定着を図ることが重要な経営課題となっています。

離職率とは

そもそも離職率とは、どのような数値なのでしょうか。厚生労働省では「離職率」を、次の計算式で定義しています。

離職率=離職者数÷常用労働者数×100%

離職率の平均

厚生労働省が発表した「平成 30 年雇用動向調査結果の概況」によると、全国的な離職率の平均14.6%となっています。
また、中小企業庁が野村総合研究所に委託して調査した「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」の結果では、中小企業で中途採用されて、3年以内に離職した人の率は30.6%、新卒採用では44.2%となっていました。

参考:厚生労働省「平成 30 年雇用動向調査結果の概況」

参考:「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」

早期離職が起きる原因とは?

「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」で、早期離職した人が仕事を辞めた理由で一番多かったのは、「人間関係(上司や経営者への不満)」で27.7%でした。次に多かったのが「業務内容への不満」10.7%、以下「給与への不満」9.6%、「労働時間への不満」8.6%、「会社の経営方針・経営状況が変化した」6.5%となっています。

企業側からすると業務内容や給与、労働時間などは求人票に書いてあったと言いたいところですが、実際に働いてみたら思っていたものとは違っていた、求人票の内容と違っているなどと不満に感じて離職する人は少なくありません。

早期離職の原因
①人間関係(上司や経営者への不満)
②業務内容への不満
③給与への不満
④労働時間への不満
⑤会社の経営方針・経営状況が変化した

早期離職を防ぐ求人作成のコツ

早期離職の原因は、入社前と入社後のギャップを感じるケースがほとんどです。早期離職を防ぐためには、求人票を作成する段階で、入社後にズレを感じないように、正確な内容を記載することが重要です。

労働条件はできるだけ正確に記載する

求人票に給与や労働時間を記載する際には、できるだけ正確に詳しく書きましょう。給与や休日、労働時間は、労働契約における最も重要な事項です。
求人票に記載した内容と違っていた場合には、社員が不満に感じるだけでなく労働トラブルとなる可能性もあります。

働き方改革やワークライフバランスといった言葉が注目されるなかで、給与だけでなく労働時間や休日を重視する人が増えています。
実際には残業や休日出勤の可能性があるのに説明しなければ、入社後に不満を感じさせるだけでなく、企業と社員の信頼関係を失うことにもなりかねません。

実際の業務内容をイメージできるように記載する

早期離職する人の中には、「仕事の内容が合わなかった」「自分のスキルや能力が活かせない」といった理由で辞める人も少なくありません。その原因は、求人時に業務内容が正確に伝わっていなかったことにあります。

企業は、一般的に即戦力となる人材の確保を目的として中途採用を行います。自社が募集する職務に適したスキルや能力を持つ人材を採用するには、担当する業務の内容について詳しく伝える必要があります。求人の段階で、業務内容が正確に伝わっていなければ、せっかく採用した社員が実力を発揮できなかったり、業務内容への不満が離職の原因となることもあります。

ネガティブな情報も伝える

売り手市場の状況下で、求人を出しても応募者がなかなか集まらないと困っている企業は多いのではないでしょうか。少しでも応募者を増やそうと、自社の魅力だけを伝えがちですが、良い点ところだけをアピールすると、実際の職場の雰囲気や社風からかけ離れたものになってしまいます。
求人票には自社のネガティブな情報を記載すると、入社後のギャップを防ぐことができます。

また、配属先が決まっている場合には、職場の上司や同僚を話をする機会を作れば、会社や職場の雰囲気をつかみやすくなります。

まとめ

今回は、早期離職の原因と早期離職を防ぐ求人作成のポイントについて紹介しました。早期離職は、入社前と入社後のギャップが原因です。
求人の際には、給与や労働時間、休日、業務内容などについて、詳しく記載するようにしましょう。また自社の魅力だけでなくありのままを伝えることが大切です。

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