採用

2022.06.17

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中小企業の採用が難しい理由とその対処法~効果的な求人票の書き方も紹介~

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少子高齢化による労働人口の減少に伴って、働き方の変化や雇用形態の多様化などにより、多くの企業で人手不足が深刻な経営課題となっています。特に中小企業では、採用したいと思ってもなかなか採用できないと悩んでいる採用担当者の方も少なくないのではないでしょうか。
本記事では中小企業の採用が難しい理由とその対処法、効果的な求人票の書き方について紹介します。

1.中小企業の採用市況とは

深刻な人手不足と言われていますが大企業と中小企業では、少し状況が異なります。中小企業の採用市況はどのようになっているのでしょうか。

中小企業の定義

中小企業の定義は、法律や制度、業種によって異なりますが、中小企業庁では下記のように示しています。細かい条件は異なりますが、従業員に注目すると300人以下の企業が中小企業と考えられます。

製造業その他 資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社。または常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人。
卸売業 資本金の額または出資の総額が1億円以下の会社。または常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人。
小売業 資本金の額または出資の総額が5千万円以下の会社。または常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人。
サービス業 資本金の額または出資の総額が5千万円以下の会社。または常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人。
参考:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」

大企業と比べて中小企業は採用が厳しい

リクルートワークス研究所が公表した「第39回 ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)」によると、2023年3月卒の学生で民間企業就職希望者は、前年の前年45.0万人から44.9万人へと0.1万人減少(前年▲0.3%)していました。

一方で、民間企業の求人総数は、前年の67.6万人から3.1万人増加(前年+4.5%)して70.7万人と、求人総数の方が25.8万人多い状況で、求人倍率は1.58%です。

従業員規模別で見ると、従業員数が5,000人以上の企業の求人倍率が0.37倍であるのに対して、従業員が1,000~4,999人の企業では1.11倍、300~999人の企業で1.12倍、300人未満の中小企業で5.31倍と、新卒採用において中小企業は厳しい状況にあります。

また、厚生労働省が公表した「一般職業紹介状況(令和4年4月分)」によると、パートを含む有効求人倍率は1.17倍で、求職者に対して求人数が多い状態です。したがって、データから中途採用の市場においても採用が難しいことが読み取れます。
参考:リクルートワークス研究所「第39回 ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)」

2.中小企業の採用が難しい理由

大企業と比較すると中小企業の採用は厳しい状況にあります。その理由には次のようなものがあります。

難しい理由その1:知名度が低い

そもそも大企業は知名度が高いため、多くの求職者が企業名や事業内容などについて認知しています。そのため求人情報を出せば、たくさんの応募者が集まります。しかし、中小企業は知名度が低いため、求人を出してもなかなか応募者が集まりません。

知らない企業を就職先に選ぶのは、求職者にとってかなりの冒険です。自分の生活がかかっている以上、できるだけ安定している企業を選ぶのが当然です。中小企業の中にも安定的な経営を行っている企業は少なくありませんが、知名度が低いとその情報が求職者に伝わりません。

難しい理由その2:他社と比較して優位性がない

求職者が応募先企業を選ぶ際に比較する項目には、「給与」「福利厚生」「休暇制度」「企業の成長性や安定性」「商品やサービスの魅力」などがあります。このような項目を他社と比較して、優位な点が無ければ応募を集めることは難しいでしょう。

大企業と上記のような項目を比較して、中小企業に優位な点があることはごく稀ではないでしょうか。同業同職種の求人があった場合、当然ですが求職者は優位性がある企業の方を選ぶでしょう。

難しい理由その3:採用にかけられる予算やノウハウがない

中小企業の場合、大企業のように多くの採用コストをかけることができません。知名度が高い大企業であれば、採用コストを抑えながら採用活動を行う事が可能です。

しかし、求職者に企業の名前も事業内容も知られていない中小企業が、限られた採用予算の中で応募者を集めるのは非常に厳しく、大企業と同様の採用活動はできません。

コストだけでなく時間についても、大企業の場合には採用担当者は採用活動に専念できるのに対して、中小企業では労務管理や人事業務など複数の業務を担当している採用担当者が多く、採用活動に費やせる時間が十分に取れません。

また中小企業では、そもそもの採用数が多くないため、採用に関するノウハウが蓄積されていないケースも少なくありません。

3.中小企業が応募者を増やすための対処法

中小企業の採用が難しい理由がわかったところで、どのように対処したらよいのでしょうか。具体的な対策を紹介します。

自社の魅力を整理する

採用活動において、自社の魅力を求職者にアピールすることは不可欠です。求職者の立場になって、働きたいと思ってもらえるようなアピールをすることが大切です。

先ほど中小企業の採用が難しい理由として、他社と比べて優位性がないと書きましたが、求職者が応募先の企業を選ぶ基準は、給与や福利厚生、休日だけではありません。仕事の内容ややりがい、働く環境、職場の雰囲気など他社と比べて魅力的だと思う点を見つけ出してみましょう。

認知を高める

採用は「企業が応募者を選ぶ」のではなく、「求職者に自社のことを知ってもらい自社を選んでもらう」という認識を持つことが重要です。

採用コストをかけずに、求職者に知ってもらうには、ハローワークや商工会議所が主催する合同企業説明会や大学内で開催される学内セミナーへの参加や、大学や研究室へ訪問して学生を紹介してもらう、自社ホームページやブログ、SNSでの情報発信などの方法があります。

自社に合った採用手法を行う

採用活動を行う際には、採用職種や採用人数、自社の採用予算に合った採用手法を選びましょう。求人広告や就職情報サイトへの掲載といった採用手法が一般的ですが、新しい採用手法を導入することでアプローチできる求職者の幅が広がります。

●リファラル採用
リファラル採用とは、自社の社員や知人に求職者を紹介してもらう採用手法です。自社のことを良く知っている社員が紹介するため、ミスマッチが起こりにくく入社後の定着が期待できます。紹介料などのコストの発生がありますが、求人広告などの外部費用に比べて大幅に採用コストを削減できます。

●ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業が求職者に直接アプローチする採用手法です。求人広告や就職情報サイトなどでは、求人情報を掲載した後は、求職者からの応募があるのを待つしかありませんでした。一方で、ダイレクトリクルーティングは、企業が自社が求める人材を探してオファーするため、「攻め」の採用手法と言われています。知名度が低い企業でも、求職者に自社の魅力を伝えることができます。

【採用戦略】効果的な求人票の書き方

求人票は、自社の事業内容や募集する職種の仕事内容、給与や待遇、応募条件などを記載した書類ですが、求職者に向けた重要なアピールツールでもあります。求人票の書き方を工夫することで、他社と差別化したり、自社の魅力を伝えることもできます。この章では効果的な求人票の書き方についてポイントを紹介します。

求めるターゲットを明確にする

求人票を書く前に、すべきことは自社が求める人材を明確にすることです。求める人材を明確にすることで、ターゲットに合わせた自社の魅力をアピールすることができます。

求める人材の条件を考える際には「必須条件(MUST)」と「希望条件(WANT)」に分けて整理することが大切です。年齢や性別、学歴、経験、資格、性格、価値観など、必須条件と希望条件の両方を洗い出してみましょう。

ターゲットに合わせて自社の強みをアピールする

求職者は、たくさんある求人を比較して、その中から自分が魅力的と思える企業を選んで応募します。そのため、他社と比べて自社が強みとなっている点を求人票で訴求することが大切です。魅力を感じるポイントは人によって異なります。求めるターゲットに合わせて魅力をアピールしましょう。

できるだけ具体的に書く

どんなに自社の強みや魅力を書いても、裏付けとなる情報がなければ、求職者の納得は得られません。どのように魅力があるのか、他社と比べて何が違うのかをより具体的に書くことが重要です。

また、仕事の内容についても具体的に書くことが大切です。入社してから思っていた仕事とミスマッチを感じてすぐに離職してしまっては、採用した意味がありません。

まとめ

大企業と比べると、中小企業は人材の採用が難しい状況にありますが、それでもさまざま工夫をすることで、優秀な人材を確保している企業もあります。中小企業が求める人材を採用するためには、ターゲットを明確にしてターゲットに合わせたアピールをすることが必要です。自社にマッチした採用手法で、採用ターゲットにアプローチしてみましょう。

しかし、「ターゲットの明確化」「自社の強み洗い出し」「求人内容を具体的に作成」は容易ではありません。様々な業務の傍ら、時間をかけることが難しい場合もあるでしょう。

「求人サイトBaseUpp」では、希望があれば掲載前に求人ヒアリングを実施しており、「ターゲットの明確化」「会社の強み・アピールポイント」を洗い出した後、ターゲットに沿って具体的な求人票を作成しております。
これらはすべて無料サービスですので、求人作成に自信がない採用担当者や、求人作成に時間を取れない採用担当者の方は、ぜひ一度ご検討ください。

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