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2022.04.22

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録画面接とは?企業側のメリットや導入のポイントを解説

BaseUpp

新型コロナウイルス感染症の流行拡大によって、非対面で面接を行う「録画面接」を導入する企業が増えています。録画面接は、企業にとって感染予防効果だけでなくさまざまなメリットがあります。この記事では録画面接のメリットと導入する際のポイントについて解説します。

1.録画面接が注目されている理由

これまで面接官と応募者が対面してやりとりすることで行われていた面接試験ですが、最近、動画で面接を行う録画面接という手法が注目されています。

録画面接とは

録画面接は、応募者がパソコンやスマートフォンで自身を録画した動画を、企業に提出して面接する方法です。
ビデオ面接や動画面接と呼ばれることもあります。企業は、面接を行う応募者に質問を事前に送って、応募者はその質問に答える形で動画を撮影します。通常の対面で実施する面接と違って、面接官と応募者がやり取りすることはありません。

録画面接には、応募者が好きなタイミングで録画した動画を、企業が指定するフォームから送信する方法と、企業が録画の日時や方法など条件を指定する方法があります。条件がない場合には、応募者は録画を途中で中断再開したり、撮り直しができることから、応募者はリラックスして面接録画を撮ることができます。

録画面接で企業からの質問は、通常の対面面接と同様に次のようなものです。

・当社を志望した動機を教えてください。
・簡単に自己紹介をしてください。
・あなたの長所やアピールポイントを教えてください。


録画面接とオンライン面接との違い

録画面接と同様に、パソコンやスマートフォンを使用して行う面接に「オンライン面接(WEB面接)」があります。録画面接の場合には、企業は事前に応募者に質問内容を送って、応募者はその質問に回答する形で動画を撮影して企業に提出します。直接やり取りすることがないため、面接日時など面接官と応募者のスケジュールを調整する必要はありません。

一方で、オンライン面接は、ZoomやSkypeといったWEB会議システムを使用して面接を行います。オンライン面接では、面接官と応募者は別な場所にいますが、リアルタイムで会話をすることができます。しかし、録画面接とは異なり、面接官と応募者双方のスケジュールを合わせなければなりません。

録画面接が注目される理由

録画面接が普及してきた背景には、スマートフォンやWEBカメラ、WEB会議システムなどの普及によりオンラインでのコミュニケーションが、一般的になったことが挙げられます。

また、時間や場所の制限を受けずに面接を実施できることも、録画面接を導入する企業が増えてきた理由です。従来の対面式の面接では、応募者とのスケジュール調整が必要だったり、遠方に住む応募者との面接が難しいなどの理由で、面接試験を実施できる人数に限りがありました。録画面接を実施することで、これまで会うことが難しかった応募者と面接することができます。

特に、新型コロナウイルス感染症の流行が拡大して以降は、対面での採用活動を控える企業が増えていて、今後ますます録画面接の導入が進むと考えられます。

2.企業が録画面接を取り入れるメリット

応募者とのスケジュール調整の必要がない、遠方に住む応募者との面接が可能になるだけが録画面接のメリットではありません。他にもさまざまなメリットがあります。

選考のスピードアップ

対面式で面接を実施する場合には、面接場所の確保や面接官と応募者とのスケジュール調整が必要になります。特に、遠方に住んでいる応募者の場合には、スケジュール調整に時間がかかってしまい選考が遅くなりがちです。しかし、時間や場所の制約のない録画面接は、すぐに面接が行えます。

また、多くの企業では1次面接、2次面接、最終面接と面接官を変えて何度か面接試験を実施していますが、最初の面接から最終選考まではかなりの時間を要します。録画面接では、録画データを社内で共有できるため、スピーディーに選考を進めることができます。

複数の面接官で確認できる

対面式の面接では、応募者の受け答えや雰囲気は、面接室の中にいる面接官しかわかりません。しかし、録画面接ではパソコンなどがあれば、社内に共有できいつでも確認することができます。

面接試験では評価基準を定めていても、面接官によって感じ方や評価が異なります。録画面接によって、複数の人が確認することで評価のブレを少なくして、公平な選考を行うことができます。

書類選考より応募者の人物像を見極めやすい

履歴書やエントリーシートなど、応募書類だけで得られる情報は限られています。録画面接であれば、応募者の表情や仕草、身だしなみ、熱意など、書類ではわからない人物像を録画を通して知ることができます。
書類選考を録画面接に置き換えることで、採用活動の効率化と入社後のミスマッチを防止ができます。

採用コストを抑えられる

面接のため採用担当者や面接官が、各地に移動している企業や、面接試験を受ける応募者に交通費を支給している企業では、録画面接にすることで交通費や宿泊費、人件費を抑えることができます。

また、面接会場を借りたり設営したりする費用や時間、手間もかからなくなります。そのため採用コストの削減効果が期待できます。

さまざまなメリットがある録画面接ですが、情報漏洩のリスクには注意が必要です。対面型の面接と異なり、録画面接では応募者が撮影した動画を、WEB上で提出してもらいます。提出された動画には個人情報が含まれるため、しっかりと管理する必要があります。

もし、何らかのトラブルで、動画が流失してしまえば社会的な信用を失い、対応に追われるばかりか、翌年以降の採用活動にも大きな影響を及ぼすことが考えられます。

3.面接官がチェックすべきポイント

対面型の面接と違い、面接官と応募者がリアルタイムでやりとりできない録画面接では、注意が必要な点がいくつかあります。録画面接で面接官がチェックすべきポイントを解説します。

身だしなみや背景を確認する

自宅などで動画を撮影する録画面接は、応募者はリラックスして録画ができる半面、気が緩みがちです。身だしなみや動画に映りこんでいる部屋の様子なども確認するようにしましょう。応募者の普段の様子を知ることができます。

特に普段の様子を確認したい場合は、スーツではなく私服で録画するように応募者に伝えましょう。

応募者の表情をチェック

録画面接は、動画で応募者の表情や仕草を確認できますが、対面型の面接と比べると視覚情報は少なくなります。特に、対面で何気なくチェックできている第一印象や感情の変化、身振り手振り、コミュニケーション能力などは、録画面接で評価するのは困難です。コミュニケーション能力を重視する場合には、対面型の面接やオンライン面接も実施しましょう。

また録画面接では、部屋の照明やパソコンやスマートフォンの位置によって、応募者の表情が暗く映ってしまうケースもあります。撮影環境によって評価が影響を受けることがないように、録画技術への理解が必要です。

コミュニケーションが取れないことを理解する

録画面接は、面接官と応募者が直接やりとりできないため、応募者の本音を引き出しにくいといった課題があります。また、応募者が質問の意図から外れた回答をしても聞き直すことができません。
そのため、応募者に対して事前に伝える質問は、分かりやすく具体的な内容にすることが大切です。質問項目は十分に十分に検討して決めましょう。

自分の考えで話しているかどうか

録画面接は、応募者に事前に質問事項を伝えるため、応募者は質問への回答を考える時間的な余裕があります。また面接官に良く評価されようと、回答を先輩や友人など他の人に考えてもらうこともできます。
録画面接では、応募者が自分の考えで話しているかどうかを、判断することも必要です。

求める人物像を明確にする

録画面接では、応募者が自社が求める人物像にマッチしているかチェックすることも大切です。そのためには、求める人物像を明確にして、面接評価の基準を定める必要があります。

録画データを社内で共有して、複数の面接官で多角的な評価が行えるのが録画面接のメリットですが、求める人物像や評価基準を面接官が理解していないと、誤った評価を行う可能性があります。

まとめ

録画面接は、場所や時間の制約を受けないことから、遠方や海外に住む応募者との面接が可能になったり、スピーディーに選考が行えることから、応募者の増加や採用コストの削減などさまざまなメリットが期待できる面接手法です。
新型コロナウイルス感染症の流行拡大によって導入する企業が増えていますが、今後ますます普及すると予想されます。まずは書類選考や1次面接に置き換えて、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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