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2021.12.20

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適性検査の対策方法【求職者向け】

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採用選考では、書類選考や面接試験の他に、多くの企業で「適性検査」が実施されます。「適性検査が不安」や「適性検査の対策には、どのようなことをしたらいいのかわからない」と考える就活生の方もいらしゃるのではないでしょうか。この記事では、適性検査の内容や種類、対策方法などを解説します。

適性検査の内容と主な種類

採用の選考試験で実施される「適性検査」は、「能力検査」「性格検査」の大きく2種類に分けられます。
それぞれの内容と主な種類について紹介します。

能力検査
「能力検査」は、基礎的な学力や思考などの能力を測るために実施される検査です。基礎的な学力では、中学生校程度の言語(国語)や計算(数学)、社会、理科などの問題がよく出題されます。また、それらを応用した論理的思考力や情報処理力、文章理解力なども含まれます。一般常識では、時事問題などの設問もあることから、日頃から新聞やテレビのニュースなどに目を通しておくことも大切です。

性格検査
「性格検査」は、受験者の人間性や考え方、価値観などを見るための検査です。面接試験だけでは判断が難しい性格などを知ることで、自社の雰囲気や募集している職種にマッチした人材かどうかを判断する参考にします。

実施方法による分類

適性検査の実施方法には、ペーパーテストやWEBテストなどがあります。
ペーパーテストは、企業が準備した試験会場に行って、用紙に回答を書き込む筆記試験です。マークシート方式や記述式などの、適性検査の内容によって記入方法は異なります。
WEBテストは、パソコンに回答を入力する検査方法です。採点作業が自動化できることから、ペーパーテストに比べて、大量に早く検査の結果を集計することができるメリットがあります。WEBテストは、さらに受験者の自宅、企業が用意した会場、テストセンターなど検査を実施する場所によって分けられます。

適性検査の主な種類

適性検査には、たくさんの種類がありますが、なかでも最も多くの企業に採用されているのが、株式会社リクルートマネジメントソリューションズが提供している「SPI(SPI3)」です。能力検査と性格検査の両方を検査することができます。
新卒の採用試験でSPI(SPI3)の次に導入企業が多いのが「玉手箱」です。SPI(SPI3)同様、能力検査と性格検査で構成されていて、能力検査に「英語」があることが特徴です。他にもTG-WEBやGAB、CAB、SCOA(スコア)など、さまざまな適性検査があります。

能力検査の対策法

前述の通り、「能力検査」は仕事をするために必要となる基礎的な能力があるかどうかを判断する検査です。
出題には「言語分野」と「非言語分野」があり、言語分野は言葉の意味や話の内容を理解できる能力があるを測るための問題が出題されます。非言語分野は、数的な処理や論理的思考の能力を測るための検査です。能力検査の対策として一番大切なのは、応募する企業がどの種類の適性検査を実施するか知ることです。

応募企業がどの種類の適性検査を実施するのかを知ろう

応募企業が、どのような適性検査を実施するかについては、実際に受験した先輩やOB社員に聞くと良いでしょう。多くの企業で導入されている「SPI(SPI3)」や「玉手箱」は対策本が市販されているので、購入して勉強するのがおすすめです。
また、適性検査の種類だけでなく実際方法についても確認しておきましょう。自宅でWEBテストを受験する場合には、通信環境が不安定だったり思わぬトラブルが発生する可能性もあります。また、テストセンターの雰囲気に緊張して実力が出せなかったというようなことにならないように、受験方法についても慣れておくことが必要です。

<非言語分野の対策>
非言語分野では、良く出題される項目を、しっかりと学習しておくことが大切です。また、電卓が使用できない検査が多いので、足し算・引き算・掛け算・割り算の四則演算を正確かつスピーディーに行うことが重要になります。また、分数やグラフ、方程式、累乗計算などの数学の基本についてもしっかり学習しておきましょう。

<言語分野の対策>
言語分野は、語彙力、文章力、読解力が問われます。いずれもたくさんの文章を読むことが大切です。新聞の社説やコラム、書籍などを多く読むことで言語能力の向上が期待できます。読んでいてわからない言葉があれば、すぐに調べる習慣をつけましょう。言語分野の出題範囲である語句の用法や同意語などの習得に役立ちます。

時間配分が重要

能力検査で出題される問題は、非常に数が多く1問を1分程度で回答する必要があります。そのため、問題が解けそうか瞬時に判断することが大切です。できるだけ多くの問題に回答するには、解くのが難しそうな問題は後回しにして、次の問題に移るといった判断も重要です。

性格検査の対策法

「性格検査」は、応募者がどんな人なのか、どんな業務に向いているかといったことを判断するために行われます。自社が募集している職種への適性や企業風土に合うかどうかを判断するためも検査です。

性格検査は正直に回答

性格検査では、日頃の行動や考え方などについて複数の質問が行われ、行動的側面、意欲的側面、情緒的側面、ライスケールといった基準で総合的に評価が行われます。ライスケールとは、その人の虚偽の回答を判断するものです。
応募企業が求める人物像に合わせたり、自分を良く見せようとして、日頃の行動や考え方とは異なる回答をしても、他の設問の回答と矛盾があれば虚偽と判断されてしまいます。性格検査の結果が、実際の自分と異なれば、本来は応募企業にマッチした性格なのに反対の結果が出たり、入社後にミスマッチを感じて早期離職になってしまうことも考えられます。

ライスケールへの対策方法

ライスケールで虚偽の回答をしていると思われないためにも、次の点に気をつけて回答しましょう。

①対策は逆効果の可能性も
性格検査では、日頃の行動や考え方から、受験者の性格や特徴を判断するため、正直に回答することが大切です。質問に対して正直に回答しなければ、企業に間違った人物像が伝わってしまいます。ライスケールを意識して対策を行っても、反対に上手く回答することができなくなって、評価が悪くなってしまう可能性があります。

②回答に一貫性を持たせる
ライスケールの質問は一貫性を持って回答することが大切です。ライスケールの質問では、類似した質問が出されるケースもあります。それらの回答に一貫性が無いと、虚偽の回答をしていると判断されやすくなります。自分を良く見せようと考えるあまり、回答がブレてはいけません。

検査結果は選考にどう影響するのか?

就活生の皆さんは、適性検査の結果が採用選考にどう影響するのか不安に感じているのではないでしょうか。企業が適性検査を実施する目的と、選考への影響について紹介します。

企業が適性検査を実施する目的

企業が「適性検査」を実施する目的としては、次の5つがあげられます。

1.エントリーシートや面接では、わかりにくい応募者の性格を客観的に確認できる。
2.面接官の主観ではない客観的な評価ができる。
3.採用担当者や面接官が変わっても同じ基準で評価できる。
4.機械的に分析するので、公平・公正な評価ができる。
5.適性検査の結果を、入社後の配属先決定や教育訓練に活用できる。

適性検査の選考への影響

「適性検査」の活用方法については、企業によってさまざまです。エントリー人数が多い企業では、基礎学力や論理的思考力が判断できる「能力検査」を、面接が可能な人数まで絞り込む時の判断材料に使用するケースもあります。一方で、応募者の性格や価値観などを測る「性格検査」の結果は、絶対的なものではないことから、検査結果で採否を決定するケースはほとんどありません。

しかし、企業との相性が決定的に合わないと判断されたり、応募職種に向かないと判断された場合には、能力が高くても不採用になることもあります。性格検査では企業風土に合うかどうかも判断されるため、もし不合格になっても自分には合わない企業だったと割り切ることも大切です。
適性検査の結果で全てが決まってしまうわけではありませんが、少なからず採用の選考に影響します。応募企業が実施する適性検査の種類や内容を把握して、事前に十分な対策を行うことが大切です。

まとめ

就職活動で内定を勝ち取るには、選考試験の内容を理解して十分な準備をすることが大切です。適性検査は、書類選考の後など選考の序盤で実施されるケースが多く、適性検査を通過できなければ面接試験までたどり着くことができません。今回、ご紹介した適性検査の対策ポイントを参考に、しっかりと準備して適性検査に臨みましょう。

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