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2021.10.25

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履歴書|志望動機を書くときのポイントは?

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履歴書にはさまざまな記入欄がありますが、その中でも「志望動機」が最も重要と言われています。転職活動中の方のなかには、どのようなことを書いたら良いかわからないと、困っている人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は志望動機の整理の仕方や履歴書に志望動機を書く時のポイントについて解説します。

企業は志望動機で何を判断している?

履歴書の内容で、「自己PR」とともに重視されるのが「志望動機」です。
ところで企業の採用担当者や人事担当者は、志望動機で何を判断しているのでしょうか。

■そもそも志望動機とは?
「志望動機」とは、なぜその企業で働きたいのか、その「理由」です。企業の採用担当者は、志望動機の内容から、入社意欲の高さや自社への理解度を判断しています。

履歴書の内容で、企業が重視するもう一つの項目に「自己PR」があります。志望動機と自己PRは、質問の意図が違うため、その違いをしっかりと理解してしておくことが重要です。2つの違いを簡単に説明すると、志望動機は「応募企業を選んだ理由と、入社後に実現したいこと」です。一方で、自己PRは「自分の得意分野や強みと、それを活かして企業にどのような貢献ができるか」です。

■採用担当者が志望動機で判断すること
企業の採用担当者や人事担当者が、志望動機から知りたいのは「たくさんある求人の中で、なぜ自社に応募してくれたのか」です。
そして「入社後にどのような仕事をしたいのか」や「どんなことができるのか」を知ることで、自社の求める人物像にマッチした人材かどうかを判断したいと思っています。志望動機を考える際には、これらの3つのポイントを盛り込むことで、企業の採用ニーズにマッチした人材だと思ってもらうことができます。
特に、「たくさんある求人の中で、なぜ自社に応募してくれたのか」については、応募企業の「どのような点に魅力を感じたか」、そして「なぜ魅力を感じたか」を伝える事が大切です。

【動機を整理】人が企業に魅力を感じるポイント

転職活動をする方の中には、どうしても志望動機が「思いつかない」「書けない」と困っている人もいるのではないでしょうか。
前述の通り、志望動機は「応募企業のどのようなところに魅力を感じたか」を軸にして考えてみるとよいでしょう。

■企業に魅力を感じるポイント
応募者が企業の魅力としてあげるものには、次のようなものがあります。

①経営者や社員、社風
②事業内容や商品、サービス、業績、市場シェア
③企業理念や目指すビジョン、経営戦略
④働き方や待遇、評価、教育制度
これらの中から、応募企業に対して魅力に感じたポイントを軸にして、具体的に「どのように魅力を感じたのか」や「なぜ魅力を感じたのか」など、自分なりの言葉でまとめてみましょう。

■企業の魅力を志望動機につなげるポイント
履歴書で、ただ魅力を感じた点だけを伝えるだけでは、志望動機にはなりません。
魅力を感じた部分を具体的にあげて、応募した企業だからこそ、「入社したらこんな仕事ができる」「こんなことがやりたい」という想いを自身の背景を含めて伝えましょう。
企業が志望動機から知りたいのは、「たくさんある求人の中で、なぜ自社に応募してくれたのか」です。他社と比較した上で、応募企業の方が魅力があると感じたことを伝えましょう。企業の採用担当者は、自社への志望度が高い、業界研究や企業研究をよく行っているので入社後のミスマッチの可能性が低いと受け止めてくれる可能性があります。

【書き方】構成や内容のポイント

履歴書の志望動機の記入欄はスペースが限られています。その中で、これまで解説してきた内容を読みやすくまとめることが大切です。履歴書の志望動機欄に記入する際のポイントを紹介します。

■文章量と文字数のポイント
実は履歴書には、さまざまな様式があります。標準とされているものは、文具店などで市販されている「JIS規格履歴書」です。
JIS規格履歴書の志望動機の欄に、手書きで記入する場合には、200~300文字程度が読みやすい文字の大きさと文章量です。これ以上、文章が長くなると文字が小さくなる上、余白なく記入欄いっぱいに書き込まれるため、採用担当者に読みにくい印象を与えてしまいます。

もし、志望動機が書ききれない場合には、志望動機欄のスペースが広い履歴書を選びましょう。また、最近では中途採用で応募する場合、履歴書の他に職務経歴書を提出するのが一般的です。履歴書の志望動機欄は簡潔に記入して、職務経歴書に詳しく志望動機を書く方法もあります。

反対に志望動機を要約しすぎて文字数が少なくても、企業に入社意欲が伝わりません。あまりに文字数が少なく、志望動機欄の余白が目立つと、読む前から入社への熱意が低い印象を与えてしまいます。記入欄の7~8割は埋まるように記入しましょう。

■構成のポイント
一般的に文章の構成は「起承転結」が良いとされていますが、ビジネス文書では「PREP法」が多く用いられます。
PREP法に沿って書けば、簡潔で説得力のある文章が作成できます。PREP法は、Point(結論)・Reason(理由)・Example(事例、具体例)・Point(結論)の4つのパートで構成されます。
応募者の多い求人では、採用担当者はたくさんの履歴書に目を通さなければなりません。採用担当者に興味を持ってもらうためには、最初に「結論を簡潔に述べる」ことがポイントです。

企業が志望動機で知りたいのは、「たくさんある求人の中で、なぜ自社に応募してくれたのか」です。最初に、なぜ応募したのかを伝えましょう。次にその理由。そして応募企業に魅力を感じた具体的なエピソード。最後に入社後に実現したいことで締めくくります。

1.Point(結論)・・・なぜ応募したのか
2.Reason(理由)・・・志望した理由(応募企業に感じた魅力)
3.Example(事例、具体例)・・・具体的なエピソード
4.Point(結論)・・・入社後に実現したいこと


■内容と書き方のポイント

①相手に伝えることを意識する
例えば「貴社の将来性」といった漠然とした表現では、採用担当者は「本当に当社の事を理解しているのか?」と感じてしまいます。業界研究や企業研究をしっかりと行って、具体的に魅力を感じた点を応募企業に伝えましょう。

②面談試験で質問されることを想定して書く
面接官は、履歴書を見ながら面接を行います。面接で答える内容と履歴書の志望動機に違いがないように気をつけましょう。履歴書が完成したら、企業に提出する前に控えを取っておいて、面接の前に内容を確認するのがおすすめです。

③転職理由と志望動機を結びつける
企業の採用担当者が知りたい内容に、「前職を退職した理由」「転職する理由」があります。前職の業務内容や待遇などに不満を感じて転職活動を始める人も多いと思います。退職(転職)理由を書く際には、「前職ではできなかったことが、貴社では実現できる」など志望動機に結びつけてポジティブな表現にしましょう。

■志望動機のNG例
最後に、採用担当者の印象が良くない志望動機のNG例を紹介します。

①他社にも共通する内容
志望動機で伝えるのは「他社ではなく、この会社に入社したい」という熱意です。他社にも当てはまるような志望動機では、熱意は伝わりません。自分が感じた応募企業ならではの魅力を、具体的なエピソードを添えて伝えましょう。転職活動中には、何社もの企業に履歴書を提出するケースもありますが、志望動機の使いまわしはNGです。最近では、パソコンで履歴書を作成するケースもありますが、志望動機のコピペは絶対にやめましょう。

②待遇面にだけ魅力を感じている
給与や休日、福利厚生など待遇、転職先を決める上で重要な条件です。しかし、志望動機が待遇面だけになってしまっては、企業から条件だけに魅力を感じているという印象を持たれ、「入社しても他に良い条件の求人があれば、他社に転職してしまうかもしれない」「働く意欲が感じられない」と思われかねません。

③入社後にどのような貢献ができるか述べられていない
中途採用で企業が求める人材は即戦力です。自分の入社意欲だけを伝えても、企業からこの人を採用したいと思ってもらえません。これまでのスキルや実績から入社したら企業にどのような貢献ができるのかもアピールしましょう。
その他、基本的なことになりますが誤字脱字には注意しましょう。

■自信がないときには他の人に見てもらう
作成した志望動機の内容に自信がない時には、ハローワークや転職エージェントなどの担当者、知人友人に見てもらい、伝わりやすい内容になっているかチェックしてもらいましょう。
ハローワークや転職エージェントでは、無料で相談やアドバイスを受けることができます。

まとめ

企業が選考試験で判断するのは、「応募者が自社の採用ニーズにマッチしているか」「入社後に活躍してくれそうか」「自社の社風に合っているか」「入社後は長く勤めてくれそうか」などです。
履歴書の志望動機では、入社意欲と合わせて、これらの企業が知りたい内容を具体的なエピソードも添えて伝えることが大切です。

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