採用

2021.10.20

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適性検査の活用方法【採用・人事担当者向け】

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一般的には、応募者が自宅で自分のパソコンを使って受験しますが、企業が検査効率的に自社が求める人材かどうかを見極める事ができる採用選考のプロセスとして、多くの企業で導入されているのが適性検査です。
しかし、実際には適性検査をどのように活用したらよいかわからないとお困りの採用担当者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。今回は、適性検査の活用方法や導入する際のポイントについて解説します。

適性検査とは? 適性検査でわかること

「適性検査」とは、主に新卒採用で実施される選考方法で、応募者に同一の検査を受けさせることで企業が求めている要件を満たしているか判断するための参考とするものです。最近では中途採用の選考でも実施する企業が増えています。適性検査で、最も多くの企業に採用されているのは、リクルートマネジメントソリューションズ社が開発した「SPI」ですが、それ以外にもたくさんの種類があります。

適性検査は、大きく分けると「能力検査」と「性格検査」の2つに分類されます。「能力検査」は、論理的思考力や数値能力、情報処理能力、知的能力、一般常識などの基礎的な能力・学力について検査するものです。「性格検査」は、人間性や物事の考え方、価値観、ストレス耐性などパーソナリティに関わる分野について検査するものです。

適性検査の実施方法

適性検査を実施する際には、どのような方法で応募者に受験させるかや、どの採用選考のどのタイミングで実施するのかも検討する必要があります。

適性検査の実施形態
適性検査の実施には「ペーパー受験」「WEB受験」「テストセンター受験」の3つの方法があります。それぞれメリットとデメリットがあるので解説します。

●ペーパー受験
いわゆる筆記試験で、マークシート方式で回答するのが一般的です。設定した検査会場に応募者を集めて検査を実施します。

<メリット>
・企業が検査日程や会場を自由に設定できる。
・会場に応募者を集めるため身代わり受験などの不正を行いにくい。
<デメリット>
・会場の確保や設営など手間や時間、コストがかかる。
・応募者には会場移動の負担がある。
・検査の集計などに手間と時間がかかる。

●WEB受験
インターネットに接続されたパソコンを使用して、WEB上の検査ページにアクセスして受験する方法です。会場とパソコンを用意して、応募者を集めて受験させる方法もあります。
<メリット>
・場所や時間を問わず受験することができるので応募者は受験しやすい。
・検査の会場や日程の設定が不要。
・検査結果の集計や分析もパソコンでできる。
<デメリット>
・身代わり受験など不正が行われる可能性がある。
・通信環境が良くない場合には、検査が実施できないことがある。

●テストセンター受験
全国の数カ所に設置された「テストセンター」に応募者が出向き、用意されたパソコンを使って受験する方法です。
<メリット>
・適性検査の運営を委託できるため手間がかからない。
・会場に監督員が配置されているため不正が起こりにくい。
<デメリット>
・委託に関わるコストが発生する。
・応募者には会場移動の負担がある。

適性検査を実施するタイミング
適性検査を実施する場合、書類選考通過後や一次面接終了後、最終面接後などさまざまタイミングがあります。

●書類選考通過後
書類選考通過後に適性検査を実施する場合、面接試験に進む応募者を更に絞り込めるというメリットがあります。面接試験前に適性検査の結果があれば、応募者がどのような人物なのかイメージすることができます。また、面接時には応募者を適性検査の結果と照らし合わせながら評価することができます。

●一次面接終了後
応募から最終面接まで時間がかかりすぎると、応募者のモチベーションを保てず他社に流れてしまう可能性があります。一次面接終了後に適性検査を実施することで、応募者のモチベーションを維持する効果が期待できます。

●最終面接後
適性検査の結果を最終判断の材料として利用します。採否のボーダーライン上にいる応募者の見極めや、自社の社風との相性などを判断するのに効果的です。また、この段階では受験者する人数が少ないため検査にかかるコストが少なくすむといったメリットがあります。

一般的には、書類選考と一次面接の間で実施する企業が多くなっています。応募者を書類選考で絞った上で、適性検査を実施することで、検査コストを削減しながら早期に応募者の判断を行うことができます。

適性検査を導入する目的を明確に

適性検査に限らず、採用選考で実施する試験は、実施する目的や効果、評価基準を明確にすることが大切です。

適性検査を導入するメリット
企業が採用選考で、適性検査を導入するメリットとしては次のようなことがあげられます。

●応募者の適性や能力を見える化する
適性試験の結果によって、書類選考や面接試験ではわからない応募者の適性や能力を知ることができます。限られた時間で行われる面接試験で、応募者の適性や能力を十分に判断することは簡単ではありません。適性検査の結果を参考にしながら、面接で応募者に質問することで、より広く深い評価を行うことができます。

●客観的な評価基準
適性検査の結果と照らし合わせながら面接試験を行うことで、第一印象や学歴にとらわれず客観的は判断で面接を進めることができます。

●面接官による評価のバラツキを抑える
面接試験では、同じ応募者への評価が面接官によってバラツクことがあります。適性検査の結果を参考に面接を行うことで、面接官が同じ判断軸や基準に基づいて評価を行うことでバラツキを抑える効果が見込めます。

採用フロー別の導入目的
一般的に、新卒の採用選考における「見極め」の材料として適性検査が実施されますが、最近ではそれ以外の目的で適性検査を導入する企業も増えています。採用フローに分けて導入の目的を紹介します。

●募集活動(応募者を集める)
多くの企業の採用選考で適性検査が実施されているため、対策本が出版されたり、大学のキャリアセンターでは対策講座が開催されています。そのため適性検査に対する学生の関心は高く、検査の内容や結果について知りたいと思っています。応募者を集める目的として適性検査を実施する例としては次のようなケースがあります。
 ・会社説明会の当日に実施、後日その結果を参考に個別面談を行い、応募者の入社意欲を高める。
 ・インターンシップのプログラムに取り入れ、適性検査に関心のある学生の参加を促進する。
 ・適性検査で同じ傾向の結果だった先輩社員と話をできる機会を作るなどによって、企業訪問やOB訪問、インターンシップ参加を促す。

●応募者を見極める
先述の通り、採用フローの各タイミングで応募者を見極めるために適性試験が実施されるのが一般的です。適性検査は、効率的に応募者を評価できる便利な採用ツールですが、判断基準が間違っていては意味がありません。適性検査を採用試験の見極めに利用する場合には、判断する基準を明確にすることが大切です。初めて適性検査を導入する際には、自社で活躍している社員とそうでない社員にも受験してもらって、見極めるポイントについて分析すると良いでしょう。
見極めで使用する際に、気をつけなければならないのは、自社が必要とする項目が正しく評価できるものであるかどうかです。適性検査にもいろいろな種類があります、自社が求める基準に合った評価を得られる適性検査を選ぶことが大切です。

●応募者の入社意欲を高める
売り手市場による採用難の状況では、企業が採用したいと判断しても応募者から内定辞退されるケースも多くあります。応募者の入社意欲を高めて入社までつなげるには、接触頻度を増やすことで、自社の魅力をアピールしてファンになってもらうことが重要です。
前述の通り、適性検査の結果を活用して、個別の面談でフィードバックを行ったりキャリア面談を実施して応募者との積極機会を増やしている企業もあります。また、採用したい応募者と接する場合には、適性検査の結果から、応募者がどのような性格なのかを理解してコミュニケーションを取ることで、入社意欲を高めることができるケースもあります。

●その他の導入目的
適性検査を採用フロー以外の目的で活用するケースもあります。新卒採用で実施する際にも入社後の配属先を決める際に参考にするケースもありますが、既存社員の適性な配置や人材育成方針への反映などにも利用可能です。また、退職者の適性検査の結果を分析することで、自社の社風や雰囲気にマッチして定着しやすい社員と早期離職の可能性が高い社員の特徴がわかる場合があります。

採適性検査を選ぶ際のポイント
適性検査を選ぶ際には、自社が求める基準に合った評価を得られる適性検査を選ぶことが大切ですが、出てくる結果の内容が不十分であったり、信頼性が低いものでは導入しても十分な効果は期待できません。

多くの企業で利用されている適性検査は、企業からの信頼や評価が高い結果と言えます。また、適性検査は検査を受けた人の中でどのくらいに位置しているのかを表しています。そのため、分析対象となる受験者数が多ければ、検査結果の精度が高まります。適性検査を選ぶ際には、導入実績や利用者数などもチェックしましょう。

まとめ

適性検査は、効率的に応募者の能力や性格を客観的に判断できる手段として、多くの企業で導入されています。
一般的には採用選考で、応募者を見極めることを目的として利用されていますが、社内で活躍している社員の能力の可視化や、既存社員の適性な配属、人材育成方針の参考にするなど、さまざまな活用方法があります。
適性検査にはたくさんの種類があるので、自社のニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。

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